マクロで冷静に観てみよう。 日本人の多くは感情的に豊かであり、リスクゼロを求める傾向が多いと感じるが、まずは事実を確認したい。
2020年の日本の年間の全ての死因による死亡者数は1,384,544人で前年より死亡者数が9,373人(0.7%)減少している。つまり1日約3800人が色々な死因で亡くなられている。
これは新型コロナ対策を皆さんが実施したので年間死亡者数が減り、また死因としては肺炎やインフルエンザが減っている。一方で老衰が増え、新型コロナウイルス感染症で約3500人が亡くなられていて、これは、ちょうど日本全体の死亡者の1日分弱となる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG228660S1A220C2000000/
その前年2019年の死亡者1,393,917人の死因別グラフがこれだ。
概数で
ガン 380,539人
心疾患 209,087人
老衰 122,665人
脳血管疾患 107,332人
肺炎 96,180人
誤嚥性肺炎 40,424人
不慮の事故 40,424人
腎不全 26,484人
血管性及び詳細不明の認知症 20,909人
アルツハイマー病 20,909人
その他
となる。
他のところで調べたデータで2019年の自殺者数が19,425人だった。
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001405347.pdf
また、東洋経済オンラインによると2021年8月20日現在の日本での新型コロナウイルス感染症による累計死亡者は15,556人となっており、2020年の死亡者が約3500人である事から2021年に入ってからの死亡者は約12,000人となる。約8ヶ月でこの数字であるから、年間では感染加速とワクチン効果が相殺すると仮定すると、12ヶ月では約18,000人の死亡者となる事が予想される。
これは日本における年間自殺者数より若干少ない人数となる。
マクロを見てみたところで ここで何故、新型コロナウイルスよりも10倍以上、何倍も死ぬ原因となっている「ガン」「心疾患」「肺炎」「誤嚥性肺炎」「不慮の事故」「腎不全」「脳血管疾患」「認知症」「アルツハイマー病」「自殺」の毎日の死亡者数は報道されないのか考えてみると「既に充分な対策がされていると思うから」というしか無さそうだ。
しかし、本当にそうなのか? ガン、心疾患、肺炎、誤嚥性肺炎、不慮の事故、腎不全、脳血管疾患、認知症、アルツハイマー病、自殺などの防止対策は充分に取られているのだろうか?
本当のところは僕には分からない。 分からないが、「そんなものだろう」もしくは「もっと対策を」と思うしか無い。 自殺者数や交通事故死はもっと減らしたいとも強く思う。
しかし新型コロナウイルスより、もっと多くの人がそれぞれの原因で現実に亡くなられているが、マスコミで大きく取り上げられることは無い。
何故か?
答えとしては 「そう言う文明、文化に生きているから」「それに慣れているから」 となりそうだ。
こんなジョークがある。
「2021年8月22日 あるビジネスマンが国土交通省に新しい機械の説明に行く。
ビジネスマン『時速100km以上で移動できて、一人から数十人を同時に運べ、非常に便利なものです。値段は数十万円から数百万円と様々で個人の好みで選べます。CO2は多少、排出しますが、排出が少ないタイプや無いタイプもあります。雇用も沢山、生まれます。是非、許認可をいただきたくお願いいたします。』
国土交通省役人『デメリットはありますか?』
ビジネスマン『多分、事故で年間数千人以上、死傷者が出る可能性があります。』
役人『そんなもの許可できるか!』
ビジネスマン『自動車って言うんですけれどね、ダメですか』」
昔、交通事故死は年間16,000人(1970年)もあったが、50年後の2020年は2,839人と統計を取り始めてから初めて3,000人を割ったのだ。 そのニュースが下記のリンク先にある。 これは自動車メーカー、行政、そして運転者、歩行者などの努力によるものだろう。 https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1298/268/amp.index.html
いつか今は新型コロナウイルスと呼ばれる病気がワクチン、特効薬、治療薬などでもっと抑えられ、年間数千人の死亡者に収まる時、マスコミは「コロナ死亡者、初めて◯千人を割る」とサラリと報道するのだろうか。
日本の新型コロナウイルスによる人口100万人あたりの死亡者は欧米の20分の1程度だ。
また、日本は超過死亡率(例年ならこの程度、死亡者がある筈という数字に対して増えたか、減ったか)も減っている。 更にワクチン効果で致死率も大きく減っている。
「確かにコロナに対する日本政府のリスク対応にはいくつかの問題はあるでしょう。ただ重要なのは、高齢者のワクチン接種を最優先した日本の致死率は7月初旬から急低下してG20で最低となった事実です。世界最高の成功を収めても国民から世界最低の無能扱いされる日本政府は不憫としか言いようがありません」 https://twitter.com/kazue_fgeewara/status/1428729566957170705?s=21 「ワクチン普及前には、コロナの致死率は感染数の多少にかかわらずどの国でも1~3%でした。ところがワクチンの種類と接種層によって致死率に大きな差が出たのです。0.2%という好記録で金メダルをとってもそれがテレビで一切中継されないため、多くの国民から白い目で見られているのが日本政府なのです」 https://twitter.com/kazue_fgeewara/status/1428730416278560771?s=21
日本と東京の実効再生産数は再び低下に転じ、その致死率は約0.2%という世界最低のラインを予測通り推移しています。季節性インフルの致死率は0.1%程度なので既に同レベルに達しています。なぜ、議論のベースになるデータを一切報じずに、政府批判報道に終始するのか、日本の情報環境は異様です https://twitter.com/kazue_fgeewara/status/1428735001336582150?s=21
2020年東京都のデータで新型コロナウイルスによる死亡者の平均年齢は78.1ー79.3歳。(最近その平均年齢が下がっているのではとの報道もある) 因みに日本人の平均寿命は女性は世界1位の87・74歳…男性は2位の81・64歳 https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210730-OYT1T50310/amp/
従ってマクロで観れば
①日本の新型コロナウイルス対策は成功している。
②死亡者数も死因全体では上位に入るものでは無い。
③また、ワクチン効果も出始めて死亡率も下がっている。
死因を問わず亡くなられた全ての方、そしてご遺族の方々には、心からお悔やみ申し上げます。
そして、自殺者や交通事故や病気の無い世の中に一歩でも近づく為に社会、医療、行政、日本国民などは引き続き努力しなくてはならない。
追伸)そして日本はコロナにも関わらず失業率もOECDで最優秀‼️ 青いラインが日本🇯🇵です。
https://twitter.com/yoichitakahashi/status/1437546983623823363?s=21