小泉八雲(ラフカディオ・ハーン) 日本人は目に見える一切の森羅万象の背後に、超自然の神霊を考えて、山川草木湖海風雷から井戸・かまどに至るまで、それらを司る神を想像した。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)
日本人は目に見える一切の森羅万象の背後に、超自然の神霊を考えて、山川草木湖海風雷から井戸・かまどに至るまで、それらを司る神を想像した。
日本人はこの国土をつくった神々の子孫で、この神々こそ我々の祖先である。
この祖先である神々に奉仕し、この祖先を崇拝することが、我々の最高のつとめであると考えてきた。
神道では他の宗教のように、地獄・極楽を説かない。
日本人はその肉体が終えると同時に、超自然の力を得て、時間空間を超越した霊となって、子孫と国家を護るのである。
この考えのない者は、日本人ではない。
「日本 解明への一試論 Japan An Attempt at Interpretation」より
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)=アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれる。1869年(明治2年)に渡米、新聞などで活動。1890年(明治23年)、松江に英語教師として赴任。その後、熊本、神戸、東京と移り住み、日本に帰化。多くの日本論も残した。