全く先が見えない大きな不安の中でも、希望は確実に生まれています。 #6週間頑張ろう
全く先が見えない大きな不安の中でも、希望は確実に生まれています。日本中、世界中の企業、研究者の英知を結集して、ワクチン開発、治療薬の開発が進んでいます。
新型インフルエンザの治療薬として承認を受け、副作用なども判明しているアビガンは、既に120例を超える投与が行われ、症状改善に効果が出ているとの報告も受けています。観察研究の仕組みの下、希望する患者の皆さんへの使用をできる限り拡大していく考えです。そのために、アビガンの備蓄量を現在の3倍、200万人分まで拡大します。国内での増産に必要な原料の生産には、各地の企業が協力を表明してくださっています。
自動車メーカーは、人工呼吸器の増産を手助けしてくれています。
欠航が相次ぐエアラインの皆さんは、医療現場に必要なガウンの縫製を手伝いたいと申し出てくださいました。
学校が再開する子供たちのために、手作りマスクを届けようとしている皆さんがおられます。
スーパーを生活必需品で満たすため、昼夜を分かたず、今、この瞬間も物流を守り続けるトラック運転手の皆さんがいます。
医療現場のため自分たちができる支援をしたいと、クラウドファンディングを始めた皆さんがいます。
看護協会は、5万人を超える、現在、現場を離れている看護師の皆さんに協力を呼びかけています。私からも是非お願いをしたい。
この国家的な危機に当たり、ウイルスとの闘いに皆さんのお力をお借りしたいと思います。
実際、看護協会の呼びかけに応じ、既に、命を救うため、命を守るため、医療現場への復帰を申し出てくださっている方々がいらっしゃいます。あらゆる分野でこの危機にできる限りのことをやろうと、全国で立ち上がってくださっている皆さんがいる。これこそが希望であります。
9年前、私たちはあの東日本大震災を経験しました。たくさんの人たちがかけがえのない命を失い、傷つき、愛する人を失いました。つらく、困難な日々の中で、私たちに希望をもたらしたもの、それは人と人の絆、日本中から寄せられた助け合いの心でありました。
今、また私たちは大きな困難に直面しています。しかし、私たちはみんなで共に力を合わせれば、再び希望を持って前に進んでいくことができる。ウイルスとの闘いに打ち勝ち、この緊急事態という試練も必ずや乗り越えることができる。そう確信しています。
令和二年(2020年)4月7日
緊急事態宣言スピーチ